Igakura Youko Ethical Blog 

【書評】最近の”ノマドブーム”に警鐘を鳴らす一冊。

Posted on: 2013/04/06

今日、本屋に行ったら衝撃的なタイトルの本を見つけたので、早速買って読んでみました。

谷本真由美さんの「ノマドと社畜 ポスト3.11の働き方を真剣に考える」という本。私自身もノマドブームには「???」と思うこともあったので、一気に読んでしまいました。

同書は、イギリスに在住する著者が実務の中で「ノマド」的な働き方をするフリーランスと付き合う中で書かれた一冊なので、数値的なデータやフリーランスの人の事例などを元に、ノマドの厳しさや現実、メリットなどが具体的に載っています。

本の中で、ノマドとは「1.場所にとらわれずに自由な働き方をする」「2.フリーランサーや個人事業主(自営業者)として、雇われずに働く」という2つの意味がある、と書かれています。


ノマドは新しい形の貧困ビジネス!?

まず、第1章の最初のタイトルが「ノマドという名の『自己啓発商法』」という衝撃的なタイトル。笑。最近のノマドブームを「デジタルな香りのする貧困ビジネス」とぶった斬っています。

“日本ではノマド(フリーランサーや個人事業者)向けの実践的なノウハウを、大学や政府が支援する機関などの、しっかりした組織が教える場が少ない反面、「ノマドになるノウハウを売る」という名目で若者をだまして、「ノマドになって有名人になった」「年収1000万円を超えた」「あなたも世界中を飛び回るノマドワーカーになれる」という甘い文句で、書籍やセミナーで設ける人たちがいるようです。ノマドブームは、ある意味で「デジタルな香りのする貧困ビジネス」になりつつあります。”

具体例として、ノマドセミナーや、自社が販売するノマド用のデジタル機器や、高価なノマドマニュアルを買わせる、といったものなどが挙げられていますが、そのようなセミナーを受けたり、ものを買ったりすればノマドとして「稼げるようになる」ワケではないんですよね。

カッコいい名刺を作ったり、ソーシャルメディアでの発信を通じてセルフブランディングをしたり・・・ということはあくまでも「仕事の依頼」を受けるためのひとつの戦略に過ぎないと思うのです。

日本でのブームはその「働き方」(つまり、形)ばかりが注目されて、イメージが先行しすぎてしまっている印象を受けます。稼げるだけの「スキル」を持たないまま、ノマドワーカーになっても、結局は失敗します。


世界で活躍するノマドワーカーの実例から学ぶ

第2章では、著者が実際に知っている、世界で活躍するノマドワーカーの事例が紹介されています。彼らの共通項として、「稼げるだけの専門的なスキル」があることが大前提としてあります。ネットワークエンジニアや医師(!)、ビジネスアナリスト、政策コンサルタントなど、いずれもその道のスペシャリストの方々。

彼らの事例からノマドワーカーになるために必要なことや、その特徴やメリットなどが記されています。

“・必要とされるノマドワーカーになるには、クライアントが求めるスキルを持つことが大切。

・会社員であっても、ノマドワーカーであっても、仕事のアウトプットや納期に対する責任は同じである。会社員とノマドワーカーの違いは、雇用形態の違いに過ぎない。

・キャリアを中断しないためには、プロジェクト単位でもよいので細く長く仕事をしていくことが重要。”

とっても、胸に突き刺さりました。笑。私もインプットを怠らずにスキルを磨き続けなくては。まぁ、興味のある分野の仕事をしているのでそんなに苦ではないですが(^ー^)

その後、第3章では「ノマドが実は恐ろしい働き方」であることや、その問題点(例えば、「基本的に家で1人で仕事するので、孤独」など)が、ノマドの多いイギリスや著者の家人を例に紹介されています。

結論として、著者は日本では会社に勤めながらノマド的な働き方をすることを勧めています。日々の仕事の中で工夫していくことで、付加価値をつけられます。また、ダブルワークをすることも勧めています。(可能ならば)

会社に勤める、ということでどのように組織が動いているのか、ということが学べます。どうやって稟議があがって、決済が降りて、ひとつのプロジェクトがどのようにまわっているのか。フリーランスになったときのお客さんは、多くの場合、会社の方ですから、そういうことを知っているのはとても大事です。私は数年しか会社員生活はしていませんが、その経験はすべて今につながっている、といっても過言ではありません。


ノマドワーカー(フリーランス)になってみて

私もノマドワーカー(といっても、実質的には、作業は基本自宅)ですが、自分なりにノマド(フリーランス)を語ると、

ノマドとは、自由な働き方ができる分、全てが自己責任。事務も含めて一人で全てこなさなければなりません。失敗しても、誰のせいにもできません。孤独です。

でも、よかったと思うこともあります。時間の使い方に対して、自分が主導権を持って生活ができるようになりました。これにより、ストレスはかなり減りました。どうやら、私は誰かに自分の時間を管理されることを嫌う、究極にマイペースな性格のようです。笑。ただ、自己管理は必須です。

この本は、特に、この春社会人になった方や、これから社会人になる学生さん、同世代の方におすすめしたい一冊です。文量的にも、軽く読めるくらいのボリュームなのでサクッと読めます。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。